Luther Vandross
「Dance With My Father」



まだ無邪気だった子供の頃を思い出す

親父 は俺を高く抱え上げて、母さんと俺とダンスを踊ったんだ

俺が眠りに落ちるまで踊った後、親父は俺を抱えて階段を上がったもんだ

そのとき、俺は自分が確かに愛されてるって知ったんだ


もう一度、もう一度親父とダンスが出来るなら

俺は終わることの無い歌を歌おう

俺がどれだけ...親父ともう一度踊ることをどれだけ望んでいるか...


俺が自分で決めた道に進もうとして母さんとケンカしたとき

俺は親父のところに走ったものさ

親父は俺を笑わせて、元気付けてくれた

そして最後には、俺に母さんが言った通りにさせたんだ


その夜、俺が眠ったその後に、親父は俺の枕元に1ドル札を置いていったんだ

そんな親父が俺の元から去ってしまうなんて、夢にも思わなかったよ


最後に一目でも... たった一ステップでも... たった一度のダンスでも彼と踊れるなら...

俺は永遠に続く歌を歌おう

親父ともう一度踊りたいんだ


母さんが部屋で親父を想って泣いているのを何度か聞いたよ

俺は、自分のことなんかよりも母さんのために祈ったんだ

俺は、自分のことなんかよりも母さんのために...


俺は充分すぎるほど祈ったって思ってる

けどあなたは、母さんが愛したただ一人の人を帰しちゃくれない

あなたが死んだ人間を、普通なら生き返らせたりしないってわかってる

けど神様、もう一度親父とダンスをするため、母さんは今逝きつつあるんだ(*)


これが俺が毎晩ベッドで見る夢さ...



突然の病に倒れ、一時はどうなるかと思われたLuther Vandrossです。
最近ではちゃんと声も出るようになったということで、一安心ですね。元通りとはいかないかも知れませんが...

少年時代、今は亡きお父さんの腕で揺られたことなんかを思い出して、もう一度会いたいという、泣きの一曲です。
もう何回聴いたかわかりませんが、未だに気を抜くと泣いてしまう曲です。
最後の「But Dear Lord, she's dying to dance with my father again」の一節には、むせび泣きです。
お父さんお母さんを大事にしよう。


(*1)Dear Lord
"lord"は「君主、統治者」という意味ですが、頭文字を大文字にして"Lord"とした場合は「神、キリスト」という意味になります。